自立した組織について 社員が自ら動く組織へするために大事なこと、メリットからプロセスまで解説
VUCAと呼ばれる多様性と変化がめまぐるしい時代になった影響で、今まで結果を大きく残してきたアップダウン型の組織でさえも組織の改善が求められるようになっています。特に感染症が大流行した2020年から、副業やテレワークなどの働き方の多様化、転職を前提とした働き方など、人々の価値観は大きく変化しています。
そんな多様性のある時代の中でも、組織の上層部や人事が課題に挙げることがあります。それは社員が自立して動くようになることを推進したいものの、どうしても指示待ちだったり、主体性に欠ける社員が多いという事実です。
この多様性の時代だからこそ、変化に柔軟に対応できる社員を多く抱える自立した組織が求められています。自立した組織とは、各メンバーが自らの役割を認識し、主体的に行動することで組織全体の目標達成を目指す組織のことです。本記事では、自立した社員を育てるプロセス、自立型組織の特徴、メリットについて具体的に解説します。
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<目次>
目次[非表示]
- 1.自立した組織とは何か?
- 2.自立した組織のメリット
- 3.自立した組織の特性
- 4.自立した組織を構築する方法
- 5.自立した組織の成功事例
- 6.自立した組織のまとめ
自立した組織とは何か?
自立した組織とは、個々のメンバーが自己判断で行動し、お互いに連携しながら目標を達成する組織のことです。これは、従来のトップダウン型の組織とは異なり、フラットな構造を持つことが多いです。つまり、指示待ちではなく、メンバー一人ひとりが主体的に考え、行動することが求められます。
このような組織では、各メンバーが自分の役割をしっかり理解し、自分なりの方法で成果を上げることが期待されます。そのためには、メンバー各自が自己管理能力を高めることが重要です。自己管理とは、タイムマネジメントやタスクマネジメント、さらにはストレスマネジメントなどを含みます。
ある意味で、リーダーシップに過度に依存せず、個々のメンバーが主体的に行動することで、高いパフォーマンスを維持します。リーダーはあくまでサポート役に徹し、各メンバーが最大限の能力を発揮できる環境を整えます。 自立した組織は、単に個々の能力を重視するだけでなく、組織全体としての協力体制の強化にも力を入れています。これにより、一時的な困難に対処するだけでなく、長期的な成長と持続可能性を実現します。
また、自立した組織が成功するためには、各メンバー間のコミュニケーションが非常に重要です。情報の共有や意見交換を頻繁に行うことで、問題点を早期に発見し、迅速に対処することが可能となります。これにより、組織全体としてのパフォーマンスが向上します。
自立した組織のメリット
自立した組織には多くのメリットがあります。まず第一に、柔軟性が高くなります。市場の変化や顧客のニーズに迅速に対応できるため、競争力が増します。たとえば、新しいトレンドや技術の導入がスムーズに行われ、組織全体が敏捷に動けるようになります。
さらに、メンバー個々の成長が促進される点も大きなメリットです。自発的に問題解決に取り組む経験を通して、個々のスキルや知識が向上し、結果的に組織全体の底力が強化されます。これは、社員のモチベーション向上にも繋がり、エンゲージメントが高まります。
メンバー各自が責任を持って行動することで、リーダーの負担も軽減されます。リーダーは戦略的な判断や重要な意思決定に専念できるようになり、組織のビジョンを実現するための重要な役割を果たすことができます。
また、リーダーシップの分散化が進むことで、万が一リーダーが不在になっても、組織全体が混乱することはありません。これは、組織の持続可能性やリスクマネジメントの観点からも非常に重要です。
自立した組織の特性
自立した組織の特性として、以下の点が挙げられます。
1. 自己管理を怠らない
各チームメンバーが自分の役割を理解し、自己管理能力を持って行動します。メンバー自身がタスクの進捗を管理し、問題が生じた際には自ら解決策を見つけ出すことが求められます。
当たり前のようではありますが業務に忙殺されて、タスク進捗の管理ができない人も多くいます。ワークライフバランスがうたわれるようになったこともあり、こういった組織における自己管理をおろそかにする人も少なくありません。
その際には叱るのではなく、タスク管理ツールなどでしっかり進捗の共有をするように意識づけをする教育をしていくことが肝要です。
2. 共通の目標を強く持つ
組織全体で共有されたビジョンや目標に向かって、一丸となって取り組む姿勢が求められます。共通の目標を持つことで、メンバーはより大きな目的に向かって協力し合うことができます。
MVVの共有が非常に大事といわれる理由もここに含まれます。組織がどこに向かっているかを明確にするだけでも、自立を促す一助になりえます。
3. コミュニケーション
オープンで透明性のあるコミュニケーションが行われ、情報が自由に流れる環境が整っています。これにより、問題解決が迅速に行われ、メンバー間の信頼関係が強化されます。
360度評価や1on1が重要といわれる理由もここにあります。これらは自立した社員を生み出すためのカギとなっているからです。コミュニケーションを怠らず、コミュニケーションが高圧的にならないよう、しっかり行っていくことが大事です。
4.柔軟性
変化に迅速に対応できる柔軟な思考と行動を持つことが重要です。市場の変化や新しい技術の導入などに対して、柔軟に対応できる能力が求められます。
ここは組織自体がしっかいと多様性を受け入れる文化を作ることが重要です。個々が柔軟性を持てるようになれば、業務自体へのパフォーマンス効果が大きく向上するので、組織のパフォーマンス向上にもつながります。
5.継続的学習
常に新しい知識やスキルを学び続ける文化があります。これは、個々のメンバーだけでなく、組織全体としての成長にも繋がります。
新しいことを学ぶことで価値観の多様さを受け入れ、柔軟性を育むことに繋がります。個人の努力で終わらせるのではなく、組織が率先して継続的学習をする文化を作る必要があります。
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自立した組織を構築する方法
自立した組織を構築するためには、いくつかのステップがあります。
1.明確なビジョンとミッションを設定する
自立した組織を作るための第一歩は、明確なビジョンとミッションを設定することです。ビジョンは組織が目指す長期的な方向性や目標を示し、ミッションはその達成方法を具体的に示します。これにより、メンバー全員が同じ目標に向かって努力することができるのです。
ビジョンとミッションを明確にすることで、メンバーは自分の役割を理解しやすくなります。そして、各自が判断を下す際の指針として機能します。例えば、新しいプロジェクトを選定する際やチーム内での意思決定に役立つのです。これが、組織全体の方向性を一致させる大きなポイントとなります。
さらに、ビジョンとミッションの共有を定期的に行いましょう。全員が最新の情報を持ち、組織の目標を再確認する機会があると、自立した行動を促進することができます。このようにすることで、組織全体が常に進化し、成長し続けるのです。
2.権限委譲と責任の明確化
自立した組織を構築するには、メンバーに適切な権限を委譲することが不可欠です。権限を委譲することにより、メンバーは自己の判断で行動する自由を得ます。それと同時に、責任も明確にすることが重要です。自分の役割と責任を理解することで、メンバーは自律的に行動できるようになります。
権限委譲の際には、適切なトレーニングとサポートを提供することも忘れてはいけません。新しいタスクや役割に対応できるスキルを身につけるための支援が必要です。また、定期的に評価とフィードバックを行うと、メンバーの成長を助けることができます。
責任の明確化も重要です。各メンバーがどのような結果を求められているのかを明確にすることで、自分の役割を理解し、それに向けた行動を取ることができます。これにより、組織全体での目標達成がスムーズに進むのです。
3.オープンなコミュニケーション文化を育む
自立した組織において、コミュニケーションは非常に重要な要素です。オープンなコミュニケーション文化を育むことで、メンバーは自由にアイディアや意見を交換できるようになります。これによって、組織内の透明性が高まり、信頼関係が築かれます。
オープンなコミュニケーションを促進するために、定期的なミーティングやワークショップを開催することが有効です。これにより、メンバー同士の意識を高め、情報の共有が円滑になります。また、フィードバックの場を設けることで、各メンバーの悩みや問題点を早期に把握し、解決することができます。
さらに、デジタルツールを活用して、コミュニケーションの効率化を図りましょう。チャットアプリやプロジェクト管理ツールを使って、リアルタイムでの情報交換を行うことで、メンバー間の連携を強化することができます。これにより、自立した組織作りが、一層進んでいくのです。
4.成長を促すトレーニングと教育プログラム
自立した組織を目指すなら、メンバー一人ひとりの成長が欠かせません。成長を促すためには、定期的なトレーニングと教育プログラムが重要です。これにより、メンバーは新しいスキルや知識を得て、自己成長を続けることができます。
トレーニングプログラムを設計する際には、各メンバーの役割やスキルレベルに応じた内容にすることが大切です。そのために、個別のキャリアプランや自己評価をもとにプログラムを構築します。また、外部の専門家を招いたセミナーやワークショップも効果的です。
教育プログラムは、短期的なスキル習得だけでなく、長期的なキャリア形成にも役立つものを取り入れましょう。例えば、リーダーシップ研修やプロジェクトマネジメントのトレーニングなどです。これにより、メンバーは自己成長を実感し、より高いモチベーションで業務に取り組むことができます。
5.自主性を尊重する評価と報酬制度
最後に、自立した組織を構築するためには、自主性を尊重する評価と報酬制度が重要です。自己管理や自己成長を評価することで、メンバーの自主性を引き出し、モチベーションを高めることができます。
評価制度においては、単なる成果だけでなくプロセスも重視するアプローチが効果的です。例えば、チャレンジ精神や問題解決能力、チームへの貢献度などを評価の基準に含めます。これにより、メンバーは自己の行動を振り返りながら成長することができます。
報酬制度に関しても、個々の成長や貢献に応じた適切な報酬を提供することが重要です。これにより、メンバーが自己の目標達成に向けて努力する動機付けとなります。また、柔軟な働き方や福利厚生など、非金銭的な報酬も取り入れることで、総合的な満足度を高めることができます。
自立した組織の成功事例
具体例として、あるIT企業を紹介します。この企業では、社員全員がプロジェクトリーダーとしての役割を持ち、各自が自分のプロジェクトを管理しています。結果として、業務の進行がスムーズになり、イノベーションが生まれやすい環境が整いました。
この企業では、透明性のあるコミュニケーションが徹底されており、全社員が自由に意見を述べることができます。その結果、社員のエンゲージメントが向上し、離職率も低下しました。また、チームごとに独自の目標を設定し、その達成度を定期的に評価する仕組みが導入されています。
さらに、社員同士のフィードバックが活発に行われることで、常に改善が意識されます。成功事例や失敗から学んだことを共有することで、全員が成長し続けることが可能になるのです。この企業の成功例から、多くの企業が学ぶことができるでしょう。
また我々GCストーリーも自立した組織を築くことで様々な賞を頂きました。従来のトップダウン型の組織ではなく、個人と組織が互いに高めあう自律共創型組織を組織モデルを作り上げ
- 2014年 稲盛経営者賞(10億~50億)受賞
- 働きがいのある会社ランキング 5年連続ベストカンパニー 〈2018 女性部門ランキング 1位受賞〉
- Work Story Award 2018 W学長賞受賞
- 第6回ホワイト企業大賞 大賞受賞
- 第1回職場環境優良法人2021,2022,2023 ストレスチェック3年連続 全国1位、日本一働きやすい会社として表彰
などを受賞しました。
自立した組織のまとめ
最後に、自立した組織は未来の働き方にも大きな影響を与えます。現代のビジネス環境では、リモートワークやフレックスタイム制の導入が進んでおり、中央集権的な管理ではなく、メンバー個々の自立性が求められるようになります。これは、テクノロジーの進化により、物理的なオフィスに縛られない働き方が可能になったためです。
これにより、多様な働き方を受け入れつつ、高い成果を上げることができる組織が増えていくでしょう。自立した組織が実現すれば、メンバーは自分のペースで仕事を進めることができ、生活の質も向上します。これは、ワークライフバランスの実現にも寄与します。
さらに、グローバルな視点で見ても、自立した組織は競争力を持ちます。時差や文化の違いを超えて、各地のメンバーが連携し、共通の目標に向かって進むことができます。将来的には、自立した組織がビジネスのスタンダードになることは間違いありません。
具体例や未来の働き方における可能性を考えると、自立した組織はビジネス界においてますます重要な存在になるでしょう。ぜひ、あなたの組織でも自立性を高める取り組みを始めてみてください。未来のビジネス環境に対応するための一歩として、自立した組織の構築は欠かせない要素です。
▼楽しくやりがいのある仕事×高パフォーマンスを出せる「次世代型組織」に興味がある方へ。
これからの時代を生き抜く次世代の組織づくりのイベントに参加してみませんか?
最後になりますが、我々GCストーリーは社員の自立性を育てるためのサポートをしております。
- 2014年 稲盛経営者賞(10億~50億)受賞
- 働きがいのある会社ランキング 5年連続ベストカンパニー 〈2018 女性部門ランキング 1位受賞〉
- Work Story Award 2018 W学長賞受賞
- 第6回ホワイト企業大賞 大賞受賞
- 第1回職場環境優良法人2021,2022,2023 ストレスチェック3年連続 全国1位、日本一働きやすい会社として表彰
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