成功する組織のために。サーベイ設計と実施のポイントを徹底解説
組織サーベイは、社員の声を反映させ、組織の健全性を測るための重要な手段です。効果的なサーベイを設計し、実施するためには多岐にわたる視点からの準備が求められます。本記事では、成功する組織サーベイを実現するための具体的プロセスと注意点について詳しく解説します。
<目次>
目次[非表示]
- 1.目標の明確化と対象者の特定
- 2.質問の設計と構成
- 3.データ収集とその分析方法
- 4.組織へのフィードバックと改善活動
- 5.継続的な改善と次回への活かし方
- 6.まとめ
目標の明確化と対象者の特定
組織サーベイの設計において最も重要なステップは、明確な目標を設定することです。明確な目的があれば、サーベイの結果をもとに有意義な行動を起こすための土台ができます。考えられる目標としては、「社員の満足度向上」「企業文化の評価」「職場環境の改善点を特定」などがあります。それぞれ要求する情報が異なるため、何を知りたいのかを明確にすることが成功の鍵です。
さらに、対象者の特定もサーベイの成否を左右します。特定のグループを対象にすることで、得られるデータに対するアクションが具体的で効果的になる場合があります。全社員を対象とするサーベイは組織全体の文化や雰囲気を掴むのに有効ですが、特定の部門や職務層にフォーカスしたサーベイは、より具体的な課題を明らかにしやすくなります。
対象者を定めたら、次の課題は回答を得やすくするための環境設定です。デジタルツールを活用して、社員が時間や場所を問わずサーベイに回答できるようにすることで、回答率を高める工夫が求められます。また、サーベイの目的やその重要性を社員に周知し、参加を促すことで、より多くの声を集めることが可能になります。
質問の設計と構成
組織サーベイで最も肝要な部分は質問の設計です。質問の質が調査の質を左右するため、慎重に考慮する必要があります。問いかける内容は、シンプルで理解しやすくすることが基本です。ただし、単純にし過ぎると重要なニュアンスや詳細が失われる可能性があるため、絞りつつも重要な情報を捉えられる設問を心掛けましょう。
質問の種類には、定量的に計測できる定閉型のものと、定性的な分析に向いた開放型のものがあります。閉型質問は分析が容易で、データの比較が可能です。一方、開放型質問は個々の声を反映しやすく、定量データで表せない感情や意見を捕らえるのに役立ちます。これらをバランス良く組み合わせることで、全面的な理解が促進されます。
加えて、設問の順序や流れも考慮に入れる必要があります。論理的で一貫性のある構成にすることで、回答者が自然にサーベイを完了することができます。重要度の高い設問から始めると効果的なこともありますし、逆に、一般的な質問で回答者のリラックスを促す手法もあります。組織文化や対象者の特性に応じて設問順序を調整しましょう。
データ収集とその分析方法
サーベイ実施後、最も時間と労力を要するのがデータの収集と分析です。ここでの主要課題は、得られたデータをどう処理し、組織にとって意味あるインサイトを抽出するかです。オンラインツールを用いることで、データ収集の効率化が図れますが、集めたデータを単に視覚的に整理するだけでなく、その背景にある要因や傾向を理解することが必要です。
データ分析においては、まず回答率やサンプルの偏りがないかを確認することから始めます。回答率が低い場合や特定のグループに偏っている場合、データの信頼性に影響を及ぼします。次に、集計されたデータをもとにクロス集計や統計分析を行い、相関関係や因果関係に注目します。これにより、具体的な問題点や改善の余地を明らかにすることができます。
さらに、質的データへの取り組みも忘れてはなりません。自由記述で得た意見は、テキストマイニングやコード化などの手法で分析し、よく見られるテーマや緊急性のある問題を抽出します。これにより、定量データで捉えきれないニュアンスを組織レベルで議論する材料とすることができます。このような丁寧な分析を通じて、実践的な改善策につなげることが可能になります。
組織へのフィードバックと改善活動
データ分析の結果を組織にどのようにフィードバックするかは、サーベイ成功のキーポイントです。分析を終えた段階で、結果をどのように関係者に伝え、組織の改善に活かしていくかを計画します。フィードバックは速やかに行うことが重要です。時間がたつにつれ、回答者の意識が薄れる可能性があるためです。
結果の共有には、透明性が求められます。全体の結果を開示するだけでなく、特定のエリアやグループに関連する細部についても共有することで、彼らに具体的なフィードバックを与えることができます。これにより、社員が自分の意見が真剣に考慮されていると感じ、次回以降も積極的に参加してもらいやすくなります。
その後、組織として取り組むべき改善策を策定します。この場では、多くの場合簡単に実施可能な「低工数・高インパクト」な改善策から着手することが勧められます。実際の行動計画を策定し、それをどのようにモニタリングし、評価するかについても明確にしておきます。さらに、これらの改善策の進捗を定期的に報告することにより、信頼関係の強化と、さらなる参加意欲の向上を促すことが可能です。
継続的な改善と次回への活かし方
組織サーベイは一度実施しただけでは終わりではなく、継続的なプロセスとして運営されるのが理想です。前回の教訓や得られたデータを基に、次回のサーベイをより精密に設計することによって、その精度を高め、より有用性の高いデータを蓄積していくことができます。そのためにも、改善策の効果を定期的に評価し、組織がどれだけ確実に成果を上げているかを測定することは必須です。
また、改善のプロセスを組織全体に根付かせるための文化的アプローチも考慮に入れたいです。サーベイ結果やそれに基づく改善活動の透明性を上げ、組織の各層に影響力ある人々を巻き込むことで、変革が一過性のものではなく、持続的な成長につながるよう働きかけることができます。
さらに、新しい課題が浮かび上がってくる場合、柔軟に次回のサーベイに取り入れていけるように準備しておくことも重要です。これにより、常に最新の問題に対応することができ、組織のダイナミズムを保つことが可能になります。サーベイ自体も常に進化させていくという姿勢が、持続的な組織改善の大きな推進力になるのです。
まとめ
組織サーベイの設計から実施、フィードバックそして継続的な改善に至るまで、多くのプロセスを詳細に検討し、実行していく必要があります。これらのステップをしっかりと踏むことで、組織は社員の声を基に、実質的な変革を遂げることができ、より良い職場環境の実現へとつなげられます。このような取り組みは、組織全体の活力を高めるだけでなく、社員一人ひとりの満足度とパフォーマンスを向上させる大きな一助となります。
最後になりますが、我々GCストーリーは
- 2014年 稲盛経営者賞(10億~50億)受賞
- 働きがいのある会社ランキング 5年連続ベストカンパニー 〈2018 女性部門ランキング 1位受賞〉
- Work Story Award 2018 W学長賞受賞
- 第6回ホワイト企業大賞 大賞受賞
- 第1回職場環境優良法人2021,2022,2023 ストレスチェック3年連続 全国1位、日本一働きやすい会社として表彰
などを受賞した組織創りをそのまま活用したTeamInsightという組織サーベイツールを提供しています。社員本人と周囲のメンバーを含めたアンケートおよび360度分析で、自己受容度・関係性構築力・自律度を評価し、組織力向上のための自律性のある組織づくりをサポートします。ご興味ありましたらぜひ下記よりお問い合わせください。